動じない心

 世の中で、自分の夢を達成させている人たちを見ていると、学ばされることが多いです。一流アスリートや一流芸能人と言われる人々、事業を成功させている人などを見ていると、いくつか共通項があることに気づきました。その一つに、「他人の評価に動じていない」ということがあります。

 

 例えば、松田聖子さんやマドンナ、浅田真央選手など、目立って成功を収める人というのは、どうしても他人の嫉妬や羨望・注目の的となり、バッシングの標的にされてしまうことが多いです。大衆の興味をあおるような形で、マスコミがあることないことを報道するからです。

 

 ところが、当の本人たちを見ていると、まるでそうした報道に関心がない様子なのです。自分が面白おかしく書きたてられている事実に気づいていないわけではないと思うのですが、おそらく、気づいていても軽く受け流しているのではないでしょうか。自分のことを悪く書いた記事などにいちいちショックを受けていたら、どんなに心の強い人でもへこたれてしまうでしょう。成功を自分のものにしている人達というのは、そうした批判に反応することなく、サラッと流すことができているのだと思います。

 

 サッカーのデイビッド・ベッカム選手の奥さんであるビクトリア・ベッカム夫人は、元々人気アイドルグループ「スパイスガールズ」出身で、ベッカム選手にプロポーズされて結婚した後、かわいらしい4人の子どもに恵まれ、故郷イギリスのロンドン郊外のお城を買い取って住み、更に以前から興味があったというファッションブランドを立ち上げて成功させるという、まさに絵に描いたようなサクセス・ストーリーを歩んでいらっしゃいます。

 ビクトリア夫人も、成功者のご多分に洩れず、マスコミに面白おかしくゴシップネタを書かれ続けていますが、ご本人は何食わぬ顔をなさっているのが印象的です。先日、そのビクトリア夫人のインタビュー記事を読む機会がありました。彼女はどこにいっても注目の的で、スーパーにお子さんと一緒に買い出しに行くと、まるで『サーカスを見るような目で』他人にジロジロみられるのだそうです。でも、ご本人がおっしゃるには「そんなことは全く気にならないの」とのこと。「レジで、”あなた、ビクトリア・ベッカムそっくりね。彼女ほど感じ悪くはないけど”と言われたの。私こう言ったわ。”ええ、そうね。彼女ったらニコリともしないで、ホントいけすかない女よね!”って(笑)」

 どうでしょう、この余裕。他人にどう思われようが、何を言われようが、まったく気にしていないからこその返しではないでしょうか。

 

 自分の夢を実現させる時に一番の障害となるのは、実は他人ではなく、自分自身の心の持ち様なのではないかと思います。しっかりと目標に向かって歩む強い気持ちと、他人の評価や批判に動じない芯の強さ、それさえあれば怖いものはないはずです。結局何をやっても文句を言ったり批判をする人はいるものなのですから、最初から気にしなければいいだけなのです。