「好き」という感覚が教えてくれること

 今でこそ、フラワーエッセンスやアロマといったハーブ療法にどっぷり浸っている私ですが、数年前までは正直に言うとハーブにほとんど興味がありませんでした。時々良い香りのするアロマを嗅いだりすると「あ、いい香りだな」と思うことはありましたが、自分であれこれ精油を揃えるほどの情熱は湧いてきませんでした。試してみたいという思いよりも、『めんどくさい』という思いが先立っていたのです。

 

 ハーブティも、実は1年程前までは味があまり好きではありませんでした。今では大好きなジャーマンカモミールも、少し前までは飲んで「?」という感じで、これを毎日飲もうなどとは全く考えませんでした。

 

 それから、私が今一番好きな花は何と言っても薔薇なのですが、この薔薇も昔はどちらかというと苦手でした。見て『美しい』と感じるより、不思議ですが『怖い』という感覚があったのです。

 

 それが今では、アロマにハーブティ、薔薇関連のグッズになぜかとても惹かれ、あれこれ集めつつ、本を読んだり講座に通ったり日々使ったりしながら、その世界に深くはまっています。学べば学ぶ程深い世界なのですが、学ぶことがまったく苦にならず、楽しくて仕方がありません。ただ情熱の赴くまま、自分が好きでたまらないと思うものを探求しているだけなので、勉強しているといっても”苦”ではなく、”楽”という方がしっくりきています。

 

 この「好き」という感覚が、人間の何よりの原動力になるものなのではないかと思います。好きではないことを嫌々やるほど辛いことはありません。逆に、好きなことをやっていると時間を忘れますし、生き生きとしてきて、人生が楽しくなってきます。何か夢中になれるものがあると、相乗効果でそれ以外のことや、人間関係もうまく回っていったりします。ワクワクする生活を送っていると波動が上がるので、それに引き寄せられて良い出来事も引き寄せられてきます。

 

 そして、自分が「好き」「やっていて楽しい」という感覚を抱くものが、今自分が最も優先させてやるべきことなのではないかとも思います。今までのことを思い返してみても、その時なぜだかわからないけれどもとても惹かれ、夢中になって関わっていたことというのは、後々の自分にとってなくてはならない経験だったりスキルだったりしています。その時に「好き」という感覚を抱いていたことも、全て起こるべくして起こっていたのだと今では思います。

 

 数年前、私はハーブにもアロマにもフラワーエッセンスにも全く惹かれていませんでした。それは、その時はまだ学ぶ時期ではなかったからなのだろうと思います。今、こうして何よりも情熱を注ぐことができているのは、今がまさに学ぶ時期だからなのでしょう。