感情を受け入れ、統合していく

 今日の写真の花は、「フクシア」です。フクシアのフラワーエッセンスは、主に『感情の解放』を助けてくれます。子供時代から抑圧され続けてきたたくさんの感情達。行き場のない感情は、体の奥深く、細胞の隅々に固まったまま、解放されるのを待っています。

 

 フクシアを飲み始めた方からは、「忘れていた感情が少しずつ出てきました」と言われます。

 

 感情の”解放”と言いますが、感情を解放する、手放すということは、ただいらないものとして放り投げる感覚とは違います。抑圧され続けてきた古い感情を本当の意味で手放すには、感情を自分の一部として、きちんと認めてあげる必要があります。ネガティブな感情は特に、それを自分のものとして認めるのを拒みたくなるものですが、どんな感情も自分の内面の何かに反応して出てきている訳ですから、嫌だからといって拒絶していては、自分の内面の一部を否定することになります。

 

 例えば、ある人の言動をみて怒りが湧いてきた時。モヤモヤと内側から湧き出てくる怒りの感情を抑えよう抑えようと、無理やり押し殺したとします。一時封じ込めることができたとしても、後で思い返した時や、また似たような人に出会った時、再び同じ怒りの感情が湧いて出てくるはずです。

 感情が湧いて出てくる時というのは、自分の中にある何らかの『想い(想念)』に反応しています。『こだわり』や『執念』といってもいいかもしれません。感情は自身の進むべき道を示す羅針盤のような働きを持ちます。ワクワクウキウキ、楽しい気持ちになる時は、魂が芯から喜んでいる時。自分が本当に進むべき道を迷いなく進んでいる証拠です。反対に、ネガティブでザワザワした感情が出ている時は、魂が「あなたの中に、あなたらしさを遠ざけいている一面がありますよ」と言っているのです。

 感情を引き起こしている事象や人、環境といった対象物に原因があるわけではありません。全ての出来事は中立で、本質的に良いも悪いもありません。感情を生み出している自分の内面に、要因があるのです。

 そこに向き合わずに、いたずらに感情だけに注目していても、問題を先送りするだけです。なんとかなだめすかして悪しき感情が一時納まったかのように思えても、繰り返し繰り返し、似たような場面で似たような感情を抱き続けるでしょう。

 

 

 過去に無理やり封印した感情が出てきた場合も含め、ネガティブな感情が湧き起ってきた時は、とにかく一度、それらを好きなだけ溢れさせてみるのがいいと思います。怒りや恨みの言葉が出てきたら、それらも一緒に吐き出してみましょう(ただし、誰もいない所でやりましょう・・お風呂の中なんかがお勧めです)。感じるがまま、抑えることなく、ただ自分が正直に抱いている感情を、そのままの形で出してあげるのです。罵詈雑言も、一通り吐き出してみてください。

 ありったけの感情を出し終わってみたら、あれ?と気づくはずです。先ほどまでの、感情に支配されていた状態とはまるで違う、平穏な心の状態に落ち着いていることでしょう。感情を出しきった後というのは、潮が引いた後のなだらかな海のように、静かで曇りがなく、自分の内面のこともすんなりと受け入れることができる状態になっています。そして、嵐が収まった後というのは、不思議なことに、自分自身の内面に気づかせるための『ヒント』がもたらされるのです。

 「あ、そうか、私はこんなことにこだわりをもっていたんだな」とか、「私は自分のこういうところが嫌だ、許せないと思っていたんだな」とか、何かしら、気づきが得られるはずです。冷静な視点になると、感情を生み出す要因になっていた思いやトラウマ、執着といったものが、クリアーに見えるようになるのです。そのためにも、やはり一度、感情は湧き起るがまま放出される必要があったのです。

 

 日本人の中では、なにか感情を無理やり押し込めて平静を装うことが、美徳のようにとらえられている面があるように思います。確かに、いつでもどこでも感じるがまま感情を表に出していたら、周囲との調和を保つことが難しいかもしれません。けれど、どんな感情も起こるべくして出てきているのですから、それを常に無視し続けていると、自分の本当の思いに気づかないまま、どんどん道が逸れていくことになりかねません。自分1人になれた時くらい、感情を思い切り出させてあげてください。

 感情に目をそむけるのではなくて、認めて受け入れてあげる。自分の一部として統合していく。フラワーエッセンスも、そうした作業をお手伝いしてくれます。