全ては内側から

 「夜寝つきが悪い」「眠りが浅く、目が覚めてしまう」「心配事が頭を巡ってなかなか眠れない」といった、不眠にまつわるご相談の時には、必ずといっていいほどバッチの「ホワイトチェストナット」を選びます。これは、頭の中を思考や想念に支配され、バッチ博士曰く「壊れたレコードのように」同じ考えや不安がグルグルと頭の中を回っている、という状態に良いエッセンスです。

 一日の終わり、悪しき想念だらけのまま眠りにつこうとしても、なかなか安らかな眠りには導かれないでしょう。

 

 もう考えるのをやめたいのに、繰り返しやってくるネガティブな想念や思考は、私達のエゴからきています。自我意識が発信源です。

 

 イエス様は、

人の体の外から入って、人をけがし得るものは何もない。人から出るものが、人をけがすのである

人から出るもの、そちらが人をけがす。内から、つまり、人の心からは、邪念が出るからである。すなわち不品行、盗み、人殺し、姦淫、欲張り、悪意、悪巧み、道楽、妬み、悪口、高ぶり、愚かさなど。これらの悪は皆、内から出て人をけがすのである

(塚本虎二訳『新約聖書 福音書』~岩波文庫~より抜粋)

 

とおっしゃいました。イエス様が挙げられた数々の「邪念」はエゴのなせる業です。

 

 

 私達は、嫌なことがあったり、望ましくない出来事に苦しめられたりして、ネガティブな思考や感情が自分の中に充満している時、たいてい自分ではなく他人や環境を責めます。あの人があんなことを言ったから、やったから、あの人が悪い。私が今こんな目に合っているのは〇〇のせいだ。もし~でなければ、私は今こんなに苦しんでいないのに。こうなったのは、△△のせいだ。etc...

 

自分以外のものに責任をなすりつけたがるのも、エゴの特徴です。

 

どんな言い訳を言ったとしても、イエス様がおっしゃったように、悪の根源は全て私達の内側から来ています。内側にある想念が、現象を引き起こしているからです。自分の身に降りかかるどんな出来事も、実は私達の内面を反映して起こっているに過ぎません。「外」に原因があるわけではないのです。

 

 もし、一日のうちの大半を悪しき想念に支配された状態で過ごしていれば、それに見合った現実を送ることになるでしょう。そして、いつまでも不満を言い続けたくなるような状況を引き寄せ続けます。状況が先に来るのではなく、心の状態が先なのです。

 ですから、現実を変えたかったら内側を変えていくしかありません。今すぐにでも、ネガティブな想念の海から脱出することをお勧めします。

 

 私も長いこと、ネガティブな想念に苦しんできました。そこから少しずつ脱出していくにつれて、自分の身に起こる出来事が変わり、引き寄せる人が変わり、状況が変わっていきました。変わらないだろうと思っていた他人までもが変わっていきました。全て、私の内面の変化に呼応しているのは明らかでした。

 

 想念の支配から逃れるのに、フラワーエッセンスにもだいぶ助けてもらいました。それとは別に、とても大きな効果があったのがやはり瞑想です。瞑想は、内側を一度リセットするのにとても便利です。ゴチャゴチャまとまらない考えが一度の瞑想でスッと解決したり、誰かに対してとげとげしい感情が渦巻いている時でも、瞑想をしているとスーッと消えてなくなっていきます。そして、それらの悪しき感情が自分のどの部分に反応してやってきているのかといった「気づき」が必ず得られるのです。

 

 エゴの声を聞いてしまっているなと感じる時は、とにかく一度自分の中をクリアーにしてみると、自分の本質の部分と再びつながることができます。直観やインスピレーションも受け取りやすくなりますので、望ましい方法や道筋などが閃きやすくなり、問題もスムーズに解決していきます。