迷い

 二つの選択肢の狭間で、決断を下すことに躊躇している場合。二つの内の1つが、恐れ・不安・心配といった自我意識(エゴ)に基づいた選択肢で、もう1つが、魂の声、天の声、ハイヤーセルフの声に基づいた選択肢であるというシチュエーションがとても多いです。

 心の奥底では、後者の声に従った方が全てうまくいくこと、そして本当はそうすることを自分が望んでいることを知っているのだけれど、エゴの声の方を聞いてしまって、進むべき道がわからなくなってしまっているのです。恐れや不安が強い時というのは、エゴの声つまり頭のおしゃべりがとてもうるさくて強いので、心の内側で静かに囁いている魂の声に気づきにくかったり、アクセスが難しくなります。

 一般的にエゴの声の方が、強い調子で具体的な指示や断定的な考えを出してくるので、惑わされやすいです。「こうしなければこれを失うことになる」「○○がこう言っているので、こうするべきだ」「こうなりたくなかったら、これをしなければいけない」etc...

 頭で響いているそんな声に従っていた方が、一見楽で簡単なようにも思えるかもしれません。けれどエゴの声に従っていると、結果的に更なるエゴを助長することになるので、心の充足感は永遠に得られないままです。また、恐れベースで下した決断は、往々にしてうまくいかないものです。

 

 本当は、魂が望む方向性はわかっているはずなのですが、内なる望みを自分でシャットアウトしていたり、アクセスできないと思い込んでいたり(自分以外のものや人に依存することになります)、何らかの理由をつけて遠ざけようとしていたりします。エゴの声を聞かずに内なる声に従うのは、とても勇気がいることなので、つい逃げ腰になってしまうものです。けれど、本当に自分が望んでいることは魂の声に従うことなので、そこの部分で葛藤が生まれます。そして、エゴと魂の声との狭間で悩み、決断を下せずにいるというわけです。 

 

 エゴの声は聞かず、内なる魂の声に従って生きる。そう強く決断し、強い意思を持つことで、エゴとの葛藤とは次第に無縁になれます。エゴがなくなることはないけれど、少なくともエゴを主役に奉り、エゴに支配される苦しみからは逃れられます。内なる声、魂の声、天の声とのパイプが太くなり、迷いがなくなっていきます。